窓をゆく
時を止める方法を 君は知っているだろう
一晩洗われた朝日が 部屋の窓から顔を出す
煙たそうにされたこと 君はきっとないだろう
騙すように手を振る夕日は 皮肉も一緒に連れてった
君が花を愛でる理由も
君が唄を歌う理由も
僕は憶えている
君の声が枯れて埋まるその様を
僕は幾度も見てきたよ
分かっているから大丈夫
果てしなく続いていく色を
空を追い駆けながら拾う
どこまでもどこまでも
命の欠片を引き摺っていく
時を止める方法を 君は知っているだろう
雨雲引き連れた朝日が 風を誘い顔を出す
忘れてしまいたいこと 君もきっとあるだろう
消えるように俯く夕日は 虚言の嵐に疲れてた
君が僕を探す理由も
君が君を守る理由も
僕は憶えている
君の髪が揺れて騒ぐその様を
僕は幾度も見てきたよ
分かっているから大丈夫
忙しなく変わりゆく色を
街をすり抜けながら拾う
いつまでもいつまでも
命の欠片を引き摺っている
君が星を仰ぐ理由も
君が涙を隠す理由も
僕は憶えている
君の頬が濡れて乾くその様を
僕は幾度も見てきたよ
分かっているから大丈夫
忙しなく変わりゆく色を
街をすり抜けながら拾う
いつまでもいつまでも
命の欠片引き摺って
果てしなく続いていく色を
空を追い駆けながら拾う
どこまでもどこまでも
命の欠片を引き摺っていく
2011/08/02