星影
震える手は彷徨い 字を書こうとはしなかった
なんとか命を繋ぎとめて 呼吸だけはしているようだ
体ごと 宇宙へ放り投げて
すべての熱を 奪わせて
流れぬ涙と 共に堕ちてく
本当は全て知っていたのに
結末のないストーリーに踊らされる日々
これ以上とない喜びと哀しみを繰り返し
それでも生きてるのはどうして
なんとなくそんな気がしたよ なんて微笑んで
どうせそんな理由は 後付けにすぎない思い込みなのに
心ごと 宇宙へ放り棄てて
すべての愛を 貪らせ
届かぬ光は 軌道を変える
本当は全て知っていたのに
世界の終焉すらも描いてみせたのに
分からなかったのはそこへ行き着くまでの道のり
死ぬときの笑顔は見たくない
ぽつりぽつりと 滴り落ちる
きらりきらりと 瞬き沈む
その手の中のもの 最期まで愛す自信ある?
体ごと 宇宙へ放り投げて
すべての熱を 奪わせて
流れぬ涙と 共に堕ちてく
心ごと 宇宙へ放り棄てて
すべての愛を 貪らせ
届かぬ光は 軌道を変える
星灯かりだけで影を落とし 私は祈るの
何度だって会いに行くから その灯かりを絶やさないでいて
2008/11